ウケクチウグイ 釣り
2020年9月
2000年に新種登録されたばかりのウケクチウグイ。まだまだ生態が知られていない中、ウケクチウグイの生息場所を探し求めて数年が経った。と言っても現地には行ったことがない。何故なら情報が、少なすぎてどこで釣りして良い見当もつかないのです。
ネットでの情報だと秋田県、山形県、新潟県、長野県で確認されている。私は、ある県に狙いを定めてGoogle mapを毎日眺めていた。
そしてひとつの河川に狙いを定めた。
一人では寂しく釣れる確率も低いので一緒にウケクチウグイを探してくれる友達と共に東北へ旅立った。
東京を出発して午後に目的地の川に到着する。
予想より流れが早く水が冷たい。
長靴しか持ってきていなかった私は、この後3日間腰まで水に浸かって釣りをすることになる。電車移動がメインの私は、どうしても大きな荷物になるウェーダーは邪魔になるので省略してしまいます。
何ヶ所かポイントを回ってみました。
河川の釣りでキーになる変化のある場所や本流との合流点を丁寧に探るもアタリなし、、、
ただひたすらルアーを投げるも時間ばかりが過ぎていった。
夕まずめのチャンスタイムに初日に回った一番良さそうなポイントで川に立ち込む。
川のなかには、小さなオイカワかウグイの姿が見られ少しではあるが鮎の姿も見られる。時より、ボイルが起きているので何かしらの捕食者がいるようだ。
本日最初のあたりで釣れてきたのはスモールマウスバス。やっと釣れてくれた(´∀`*)
釣行前からウケクチウグイの釣りは厳しいと想像していましたが、スモールマウスバスは直ぐに釣れると鷹を括っていました。
でも現実はスモールすらも厳しい状況💦
ようやく魚を姿が見られて嬉しい。
ヒットルアーは、ビーフリーズSP鮎カラー
そろそろ日も沈みかけ始めたので川を戻っていると❗️
友達が見つけてしまったソレ‼️
無残にも動物にやられてしまったのか。
ソレは、紛れもない大本命のウケクチウグイ様。
まさかファーストコンタクトがこんな形になるとは思いもしませんでした。
とても残念な姿でしたが、私達の不安が確信に変わった瞬間。
そう、この河川にはウケクチウグイが間違いなくいる。
生息しているのがわかった以上、必ず釣ってみせると闘志が湧いてきた。
明日の釣行に胸を膨らませワクワクしながら初日を終わった。
2日目
まだ暗い時間から行動し始めて初日と同じポイントに到着。
今日から新しい友達が一人加入して4人で釣りを始める。
ところが、全く魚の気配がない。
魚からのアタリもなければ、ライズもないので釣れる感じがない。正直言って魚がいる気配もなかった。
2時間も過ぎると朝マズメの良い時間が終わり、みんなも竿をたたんで集まる。
さてどうするか、、、
こんな時は、Google map。
気になっていたもうひとつの別のポイントに行ってみることを提案した。
みんなも同意してくれて新しいポイントを目指すことにした。
ただ遠いし行けるのか(>_<)
到着したポイントで二人ずつに分かれて捜索開始。
ひたすらルアーを投げまくった。
そしてその時はきた!
離れた場所で釣っていた友達のほんでぃ〜
ほんでぃYouTubeです。
遠くでガッツポーズが見えた。
猛DASHで駆け寄ると掛かっている魚は、紛れもないウケクチウグイ!!!
本当にいてくれた。
本当に釣れると思っていなかった。
誰もいない河川で男たち4人が絶叫し抱き合うwww
興奮しすぎて暫くその場にへたり込んだ。
プレッシャーから解放されて全身の力が抜けて放心状態。
ようやく釣れてくれたウケクチウグイを大きな生簀を作って観察することにした。
目の前の魚は今まで見てきたウグイとは、まったく違う。
ウケクチの名前の通り下顎が出ている。
見慣れているウグイより、顔が長い印象でした。
また、下唇には模様が入っているのもこの魚の特徴です。
歯は無く、大型のシーバスを思わせる姿をしています。
この写真どうですか?頭からエラまでシーバスに似てないですか?
よし!
自分も釣るぞーと意気込む。
釣れたパターンを聞いてみる。
川の上流に向けてルアーを投げて下流に流れ、ルアーがこちらを向いたタイミングで軽くトィッチ。ちょんちょんと竿をあおる。
なるほど、基本的なよくやるテクニックではあるが、どうやら強めのアクションはダメかもしれないと察した。
キャストして流れの速さに合わせてラインを巻く。
何もしない。
糸ふけを取る感じでただ巻くだけ。
川の中心部にルアーが入る。
コン
当たった‼️
迷うことなく素早く合わせる。竿を立てると魚は、力強く上流に走った。
間違いなくウケクチウグイだと確信してファイトする。
シングルバーブレスフックを使用しているのでラインを弛ませないように慎重にやりとり。
釣れた〜
ウケクチウグイだ。
ジャスト60センチの大型のウケクチウグイ。
嬉しくて嬉しくて、またまた腰が抜けたwww
カッコいい。
ウグイやニゴイの顔つきってどことなく可愛らしいマヌケな印象ですが、ウケクチウグイは全然違って精悍な顔つきです。
流線形のボディは早い流れの中で泳ぐために進化してきたのでしょう。
ヒットルアーはラパラCD7
PE2号+リーダーナイロン20ポンド
ロッド:Glissando72
リール:フリームス2500
下顎を見てください。
ウグイの口は下を向いているのでルアーを底付近を流して狙います。でもウケクチウグイの下顎の形状から実は上の魚を捕食していると考えました。
なのでルアーはあまり沈めることなく着水と同時に巻き始めるようにしました。
釣れた瞬間は魚の体は真っ黒でしたが、ルアーを外す頃には赤い婚姻色が現れました。
興奮すると婚姻色が現れるようです。
婚姻色と言えば、こちらが多摩川で釣ったマルタウグイです。
身体つきと顔が全然違いますね。
比べてみるとマルタウグイの顔のほうが優しい感じがします。
毎年、多摩川に遡上するマルタウグイ釣りの記事です。
話を戻します。
ウケクチウグイは黒いイメージがあったのですが、実際は黒金でした。
ボディ全体がゴールドに輝いていました。
ようやく出会えたウケクチウグイ。
東北地方の一部だけに生息しているウケクチウグイ。
素晴らしい環境がいつまでも続きますように。
またいつか出会えることを約束してリリース。
今回、初挑戦で4人全員がウケクチウグイをキャッチできました。
生息数が少ないと言われている幻の魚ですが、しっかりと釣り上げることができました。
ポイントをきちんと絞れば必ず釣れる魚です。
是非チャレンジしてみてください。
完